小田原城包囲戦 天正十八年(1590)四月〜七月

 天正十七年(1589)暮、天下統一を進める豊臣秀吉は、小田原城の北条氏政・氏直父子に対して宣戦布告状を出した。北条には臣従の礼をとる意志がないとみた秀吉は、翌年二月、軍勢を動かした。徳川家康軍、上杉景勝軍、前田利家軍、瀬戸・紀伊・伊勢の水軍など総勢二十二万の大軍であった。
 一方、小田原城では連日、軍議をおこなったが結論がでない。(小田原評定)秀吉軍の先鋒は、箱根の山中城と伊豆の韮山城を落としたが、難攻不落の小田原城を落とすために、秀吉は長期戦、兵糧攻めにでた。水軍で海上封鎖をし、前田や上杉らに命じて関東各地の北条方の城を次々を陥れ孤立させた。さらに小田原の西方にある石垣山に石垣山城を築いた。(一夜にできたことから一夜城という)これを見た北条方は戦意を喪失。ついに降伏した。

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