Tangerine Dream
TOP HISTORY MEMBER MUSIC #1 MUSIC #2
-INDEX-

Electronic Meditation(1970) ☆☆☆

Electronic Meditation 1.Genesis
2.Journey Through A Burning Brain
3.Cold Smoke
4.Ashes To Ashes
5.Resurrection

Edgar Froese (6 and 12 String Guitar, Farfasia Organ, Piano)
Klaus Schulze (Drums, Percussion, Metal Sticks)
Conrad Schnitzler (Cello, Violin, Additator Typewriter)
  リハーサルを編集したものであり、サイケ的、実験的な作品。後の彼らのサウンドとはかけ離れている。
1曲目の〈Genesis〉はリズムがなく不気味でかつ虚無感が漂う音色が続く。2曲目の〈Journey Through A Burning Brain〉はピンクフロイドの初期を思わせる荘厳で神秘なサウンド。ギターとオルガンが冴え渡る。3曲目の〈Cold Smoke〉はヴァイオリンとオルガンが印象的な静かなサウンドから、途中からギターが印象的なエキサイトなサウンドに変化する。4曲目の〈Ashes To Ashes〉は珍しくテンポが一定のパワフルな楽曲。フルートがはずれた感じが気になる。5曲目の〈Resurrection〉はオルガンに朗読を加えた演奏が途切れて、1曲目と同じサウンドに変化する。

▲UP

Alpha Centauri(1971) ☆☆☆

Alpha Centauri 1.Sunrise In The Third System
2.Fly And Collision Of Comas Sola
3.Alpha Centauri

Edgar Froese (Guitar, Bass, Organ, Coffee Machine)
Christoph Franke (Percussion, Lotos Flute, Piano Harp, Zither,VCS 3 Synth)
Steve Schroeder (Hammond and Farfasia Organ)
Udo Dennenbourg (Flute, Words)
Roland Paulick (VCS 3 Synth)
  クリス・フランケが加わり、スティーヴ・シュローダーとのトリオで製作した。サイケ風な電子音が組み合わされ、彼らの過渡期となる作品。
 1曲目の〈Sunrise In The Third System〉はギターとシンセによるリズムがない不思議な感じの楽曲。2曲目の〈Fly And Collision Of Comas Sola〉のタイトルは「コマス・ソラ彗星」に因むもの。フルートが印象的な神秘な世界が広がる。3曲目の〈Alpha Centauri〉の導入部はピンク・フロイドの太陽讃歌を思わせる。様々な異世界を漂うような雰囲気。途中で演説が入り、展開が変わる22分にもなる大作。フルートが印象的。

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Zeit(1972)☆☆☆

Zeit 1Birth Of Liquid Plejades
2.Nebulous Dawn
3.Origin Of Supernatural Probabilities
4.Zeit

Edgar Froese (Gliss Guitar, Several Noise Generators)
Christoph Franke (VCS 3 Synth, Cymbals, Keyboards)
Peter Baumann (VCS 3 Synth, Organ, Vibraphon)
Steve Schroeder (Organ)
Florian Fricke (Moog Synth)
Christian Vallbracht (Cello)
Jochen Von Grumbcow (Cello)
Hans Joachim Brune (Cello)
Johannes Lucke (Cello)
  ピーター・バウマンをメンバーに迎え、70年代の黄金期がスタートする。約80分で4曲という構成で、広大な宇宙と静かに時間が流れるようなアンビエントな世界がある。
1曲目の〈Birth Of Liquid Plejades〉はメロディのないオルガンとシンセ主体のゆったりとしたアンビエントなサウンドが最後まで続く。2曲目の〈Nebulous Dawn〉は重低音が印象的で、暗い世界に引き込まれるような雰囲気のサウンド。3曲目の〈Origin Of Supernatural Probabilities〉はしんみりとした幻想的な楽曲。4曲目の〈Zeit〉は異空間を永遠に漂うような気分のナンバー。

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Atem(1973) ☆☆☆

Atem 1.Atem
2.Fauni-Gena
3.Circulation Of Events
4.Wahn

Edgar Froese (Mellotron, Guitar, Organ, Voice)
Christoph Franke (Organ, VCS 3 Synth, Percussion, Voice)
Peter Baumann (Organ, VCS 3 Synth, Piano)
  サウンドが歯切れがよくなり、シンセの活用が素晴らしくなった。再びドラムスを使用している。
 1曲目の〈Atem〉は神秘的な太鼓が印象的な儀式のような雰囲気が漂う。そして不協和音のアンビエント・サウンドが不気味に静かに20分も続く。2曲目の〈Fauni-Gena〉はジャングルでの奥深く潜む獣のような鳴き声が効果的に使わた暗く湿った雰囲気。3曲目の〈Circulation Of Events〉は虚無的で眠たくなるような楽曲。4曲目の〈Wahn〉は人による気合いのかけ声が威勢良くはじまる。メロトロンとドラムスがフィーチャーされている。

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Phaedra(1974)☆☆☆

Phaedra 1.Phaedra
2.Mysterious Semblance At The Strand Of Nightmares
3.Movements Of A Visionary
4.Sequent C'

Edgar Froese (Mellotron, Guitar-Bass, VCS 3 Synth, Organ)
Christoph Franke (Moog Synth, Keyboards, VCS 3 Synth)
Peter Baumann (Organ, E-Piano, VCS 3 Synth, Flute)
  Virgin移籍初の作品、彼らの名を全世界に広めた傑作。「Phaedra」とはアマゾンからギリシャ王に嫁いだ女の名前。
1曲目の〈Phaedra〉はシーケンサーによる反復ビートを導入した当時としては極めて革新的なサウンド。通り過ぎる風景の様にメロトロンやフルートが現れては消えてゆく神秘な曲。後半は静に変化し、音が曇った感じのメロトロン演奏になる。その後、子供たちの歓声にエコーをかけた効果音が50秒ほど続く。2曲目の〈Mysterious Semblance At The Strand Of Nightmares〉は風や波を連想させる重厚なメロトロンの旋律が素晴らしい。3曲目の〈Movements Of A Visionary〉は当時としては、ずば抜けた技術が組み合わされた名曲。複雑に絡みあるシーケンサ群は心地よい。4曲目の〈Sequent C'〉はしんみりとした短曲。

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Rubycon(ルビコン) (1975) ☆☆☆

Rubycon 1.Rubycon Part 1(ルビコン(パート1)
2.Rubycon Part 2(ルビコン(パート2)

Edgar Froese(Mltrn, G, Org, Syn)
Chris Franke(Org, Syn, P, Per)
Peter Baumann(Org, Syn, P)
 アルバム両面に1曲づつ2部構成という大作。代表作として支持するファンは多い。タイトルの「Rubycon」は、イタリア国境付近に所在するルビコン(Rubicon)川を古語で表記したもの。透明感や冷たさ、暗さが基調になっている。
 パート1では霊的空間へと静かに導かれ、パート2では不気味な世界をさまよいながら、ついには解き放たれ、彼の地にたどり着くような拡がりある。絶妙なサウンドに魅せられ最後まで一気に聴かされる。

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Ricochet(リコシェ) (1975) ☆☆☆

Ricochet 1.Ricochet Part 1 (リコシェ パート1)
2.Ricochet Part 2 (リコシェ パート2)

Edgar Froese(B, G, Org, Syn, Key)
Chris Franke(Key)
Peter Baumann(Key, Per)
 初の公式ライブアルバムで最高傑作の1つ。1975-75年のヨーロッパ各地で行われたステージの40時間に及ぶ録音テープを編集。ライブ盤で即興演奏も含まれと言われるにも関わらず、質の高いサウンドに驚いてしまう。
 パート1は重厚で静かな雰囲気からアップテンポのギターがフィーチャーされたテクニカルなパフォーマンスが素晴らしい。パート2では静寂な演奏から始まり次第に緊張感が高まる。13分くらいから始まるおどろおどろしいサウンドで一気に盛り上がり、牧歌的な世界で終焉を迎える。

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Stratosfear(浪漫) (1976) ☆☆☆

Stratosfear 1.Stratosfear
2.Big Sleep In Search Of Hades
3.3am At The Border Of The Marsh From Okefenokee
4.Invisible Limits

Edgar Froese(Mltrn, B, G, Org, P, Syn)
Chris Franke(Org, Syn, Per, Mltrn, Hpcd)
Peter Baumann(Org, Syn, P, Mltrn, Computer))
 美しいメロディーを取り入れたためファンが戸惑ったらしいが、マスコミ受けが良く、NHK・FMではアルバム丸ごと流れたことがしばしばあった。タイトルの「Stratosfear」はドイツ語で成層圏を意味する。美しい12弦ギターのアルペジオやブルージーなエレキ・ギター、シンセ群に見事に調和されたシンフォニックな傑作である。
 1曲目のタイトル曲〈Stratosfear〉は今までになくメロディにハッキリした彩りがあり、それに加えロック的な壮大な広がりを見せる良作。2曲目の〈Big Sleep In Search Of Hades〉は暗く重たい雰囲気が漂う。3曲目の〈3am At The Border Of The Marsh From Okefenokee〉はサスペンス映画のような不気味さから始まり、次第に透明になっていく。カントリー風のハーモニカ、洪水のようなストリングス音など印象的。4曲目の〈Invisible Limits〉は定型をもたない独創的な音が様々に変化されていく。

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Sorcerer(1977)☆☆☆

Sorcerer 1.Main Title
2.Search
3.The Call
4.Creation
5.Vengeance
6.The Journey
7.Grind
8.Rain Forest
9.Abyss
10.The Mountain Road
11.Impressions Of Sorcerer
12.Betrayal (Sorcerer Theme)

Edgar Froese (Synthesizer, Bass, Guitar, Piano, Keyboards, Moog synthesizer, Mellotron, Oberheim, Piano (Grand), Arp strings, Fender Stratocaster)
Christopher Franke (Synthesizer, Moog synthesizer, Mellotron, Arp, Elka, Oberheim, sequencing, digital sequencing)
Peter Baumann (Synthesizer, Piano, Keyboards, Mellotron, Arp, Fender Rhodes, sequencing)
 Georges Arnaudの小説「The Wages of Fear(恐怖の報酬)」を原作とする、彼らの初の映画サントラ・アルバム。ストーリーは、ジャングル奥地で発生した油田火災。何らかの事情でヘリコプターなどで接近できず、陸路からの消火活動が必要だった。そこで、破格の報酬で雇われた荒くれ男たちの苦難の旅が始まる。そして、多大な犠牲を払いながら、任務を完遂する。
 2曲目の〈Search〉は歯切れのよいビート。5曲目の〈Vengeance〉はボレロっぽいサウンド。6曲目の〈The Journey〉はアップテンポで変拍子が気持ちよい。9曲目の〈Abyss〉は映画のクライマックスシーンで使用された曲で圧倒される。

▲UP

Cyclone(1978)☆☆☆

Cyclone 1.Bent Cold Sidewalk
2.Rising Runner Missed By Endless Sender
3.Madrigal Meridian

Steve Jolliffe (Vocals, Flutes, Cor Anglais, Clarinets, Keyboards)
Edgar Froese (Keyboards, Guitars)
Chris Franke (Keyboards)
Klause Krieger (Drums)
 前作《Encore》をもって、ピーター・バウマンがグループを脱退するが、スティーブ・ジョリッフェ(key)とクラウス・クリーガー(dr)を迎え、4人編成となって再出発した。ポップ性などを加味したヴォーカル入りの異色作で、ファンの間でも論議を呼ぶ。
 1曲目の〈Bent Cold Sidewalk〉はヴォーカル入りのパワフルな楽曲で心地よい。2曲目の〈Rising Runner Missed By Endless Sender〉はアップテンポのニュー・ウェイヴ風なサウンド。3曲目の〈Madrigal Meridian〉は様々に変化する構成で聴き応えあるインストの大作。前半は幻想的でアンビエントなサウンド。中盤はテンポがはっきりしたエネルギッシュな雰囲気。後半は叙情的なメロディ。

▲UP

Force Majeure(1979)☆☆☆

Force Majeure 1.Force Majeure
2.Cloudburst Flight
3.Thru Metamorphic Rocks

SEdgar Froese (Keyboards, Bass, Guitar)
Chris Franke (Keyboards, Guitar)
Klause Krieger (Drums)
Edvard Meyer (Engineer & Cello)
 スティーブ・ジョリッフェはグループを脱退し、3人編成に戻っている。
 1曲目の〈Force Majeure〉は様々に展開し心地よい。前半がロック風、中盤ではシンセサイザーが幾重にも積み重なる幻想空間が漂い、後半はポップ的要素も加味される。2曲目の〈Cloudburst Flight〉はアコースティック・ギターがフィーチャーされた静かで哀愁を誘うナンバー。3曲目の〈Thru Metamorphic Rocks〉はドラムとピアノが印象的な暗い雰囲気で、後半は変化しビートのきいたパワフルな楽曲となる。

▲UP

Tangram(1980)☆☆☆

Tangram 1.Tangram Set 1
2.Tangram Set 2

Edgar Froese (Keyboards, Bass, Guitar)
Chris Franke (Keyboards, Percussion)
Johannes Schmoelling (Synthesizer, Keyboards)
 ヨハン・シュメーリングが参加し新しい路線が加味される。〈Set 1〉は3+4、4+4、3+3 拍子のシーケンスを交差させながら様々な幻想的な空間を想像させる。ラストはほのぼのとして終える。〈Set 2〉はビート感のあるシーケンスで生き生きとした雰囲気のナンバー。ラストは厳かな雰囲気で終える。

▲UP

Exit(出口) ☆☆

Exit 1.Kiew Mission
2.Pilots Of Purple Twilight
3.Choronzon
4.Exit
5.Network 23
6.Remote Viewing

Edgar Froese (Guitars, Synthesizers, Keyboards)
Christoph Franke (Synthesizers, Keyboards)
Johannes Schmoelling (Synthesizers, Keyboards)
 1曲ごとの演奏時間は最大でも10分に満たなく凝縮された楽曲が集められている。
 1曲目の〈Kiew Mission〉はしっかりしたビートにのって、アジア、アフリカ、イウロッパ、オーストラリア、とのヴォーカルが次第に消え、まったく異なる展開を見せる哀愁漂うナンバー。2曲目の〈Pilots Of Purple Twilight〉はハッキリとした旋律が組み合わされた聴きやすいナンバー。3曲目の〈Choronzon〉はポップ的なリズムの楽曲。4曲目の〈Exit〉は躍動感あるリズムのしっかりした曲。5曲目の〈Network 23〉テクノ・ロック調の楽曲。6曲目の〈Remote Viewing〉では彼ららしい脱リズムの音の空間から始まり、次第にシーケンスへと変化する。

▲UP

Thief (1981) ☆

Thief 1.Beach Theme
2.Dr. Destructo
3.Diamond Diary
4.Burning Bar
5.Beach Scene
6.Scrap Yard
7.Trap Feeling
8.Igneous

Edgar Froese (Keyboards, Electronic Equipment, Guitar)
Christoph Franke (Synth, Electronic Equipment, Electronic,Percussion)
Johannes Schmoelling (Keyboards, Electronic Equipment)
 2作目のサウンドトラック・アルバムであり、Virginレーベルからの唯一のサントラ。「Thief」(邦題は「ザ・クラッカー」)はMichael Man監督のアクション映画で、昼は中古車センターを経営し、妻子もいる一見堅気の男が、夜には金庫破りの仕事をする不本意ながら請け負った男性の物語。全体的にアップテンポな楽曲が多く、スリリングな出来ではあるが、物足りなさを感じる。

▲UP

Hyperborea(流氷の詩) (1983) ☆☆

Hyperborea 1.No Man's Land
2.Hyperborea
3.Cinnamon Road
4.Sphinx Lightning

Edgar Froese (Synthesizers, Bass, Gutar, Keyboards)
Chris Franke (Engineer)
Johannes Schmoelling (Synthesizers, Keyboards)
 Virginからリリースされた最後の作品。今までに比べて、非常に硬質なサウンドになった。タイトルの「Hyperborea」はルドルフ・シュタイナーRudolf Steiner (1861-1925) の人智学の本から採られたものだそうである。
 1曲目の〈No Man's Land〉はメタリックな音を基調としたテクノ的ナンバー。2曲目の〈Hyperborea〉では静けな始まりから次第にクライマックスに向けて盛り上がっていく。3曲目の〈Cinnamon Road〉はポップ的な4分余りのナンバー。4曲目の〈Sphinx Lightning〉は複雑の曲が展開する。

▲UP

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