Soft Machine
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Third (1970) ☆☆☆

Third 1.Facelift(フェイスリフト)
2.Slightly All The Time(スライトリー・オール・ザ・タイム)
3.Moon In June(6月の月)
4.Out-Bloody-Rageous(アウト-ブラッディ-レイジャス)

Mike Ratledge (Organ and Piano)
Hugh Hopper (Bass Guitar)
Robert Wyatt (Drums and Vocal)
Elton Dean (Alto Sax and Saxello)
Rad Spail (Violin)
Lyn Dobson (Flute and Soprano Sax)
Nick Evans (Trombone)
Jimmy Hastings (Flute and Bass Clarinet)
 アナログでは2枚組で,片面に18〜20分の曲が1曲ずつ収められている彼らの初期の代表作でプログレ度の高い作品。編成がトリオから8人へ増え厚みが出てきている。
  ヒュー・ホッパー作の1曲目〈Facelift〉は現代音楽的なイントロから始まる印象的な楽曲。やがて激しいビートの動と、サイケ的な繊細な静の部分とのコントラストが心地よく、複雑な曲展開を見せる好きな楽曲。2曲目の〈Slightly All The Time〉はジャズ的要素が強いナンバー。ロバート・ワイアットのボーカルが堪能できる3曲目〈Moon In June〉はナソフト・マシーンにとって最後のボーカル・ナンバーである。これは昨年のBBCで演奏したものをアレンジしている。後半では斬新で実験的な作りになっている。4曲目の〈Out-Bloody-Rageous〉も混沌とした現代音楽的なイントロから始まる。やがて気持ちよいテンポに乗せてジャズ・サウンドが展開する。終盤の荘厳な展開がすばらしく全ての音がフェイドアウトして、美しいエレピの旋律音が流される。ソフト・マシーンならではの魅力たっぷりの作品だ。アルバム・チャート18位

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Fourth (1971) ☆☆

Fourth 1.Teeth(歯)
2.Kings And Queens(王と女王)
3.Fletcher's Blemish(フレッチャーの汚点)
4.Virtually Part 1(ヴァーチュアリー・パート1)
5.Virtually Part 2(ヴァーチュアリー・パート2)
6.Virtually Part 3(ヴァーチュアリー・パート3)
7.Virtually Part 4(ヴァーチュアリー・パート4)

Hugh Hopper (Bass Guitar)
Mike Ratledge (Organ & Piano)
Robert Wyatt (Drums)
Elton Dean (Alto Saxphone & Saxello)
<Guest>
Roy Babington (Double Bass (Courtesy B & C Records))
Mark Charig (Cornet)
Nick Evans (Trombone)
Jimmy Hastings (Alto Flute & Bass Clarinet)
Alan Skidmore (Tenor Sax)
 全てがインストルメンタルでフリー・ジャズ要素の高いアルバム。その後、幅広い音楽性を求めるワイアットは脱退する。
 1曲目の〈Teeth〉はラジカルで力強い演奏を見せる作品で好きなナンバーだ。3曲目の〈Fletcher's Blemish〉は個々のメンバーが即興的に演奏する乗りのある曲。4曲目から7曲目までは組曲。4曲目の〈Virtually Part 1〉では哀愁漂う静かなナンバー。5曲目の〈Part 2〉はドラム、ベース、サックスがバランスよく演奏されていく。6曲目の〈Part 3〉ではテンポのなく独創的な音の空間が広がる。7曲目の〈Part 4〉はベース音を中心にが曲が進行しやがて静かに終える。UKチャート32位

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Fifth (1972) ☆☆☆

Fifth 1.All White(オール・ホワイト)
2.Drop(雨滴れ)
3.M.C.(MC)
4.As If(アズ・イフ)
5.L B O(LBO)
6.Pigling Bland(ピッグリング・ブランド)
7.Bone(ボーン)

Elton Dean (Alto Sax, Saxello, Electric Piano)
Hugh Hopper (Bass Guitar)
Mike Ratledge (Organ, Electric Piano)
Phil Howard (Drums/Tracks1-3)
John Marshall (Drums/Tracks4-7)
Roy Babington (Double Bass/Tracks 4-7)
 前作に比べて、おとなしめで、フリー・ジャズを究めた作品。ドラムスがレコーディング中に交代している。レコードA面ではフィル・ハワード、B面ではジョン・マーシャルが担当。
 2曲目の〈Drop〉は、水滴の音を用いながら神秘的なイントロ部分を見せ、徐々に力強く白熱した演奏へと展開する。3曲目の〈M.C.〉はテンポのないフリー・ジャズ的要素の強い繊細なナンバー。5曲目の〈L B O〉はマーシャルのドラムソロ。6曲目の〈Pigling Bland〉はサックスとピアノの音色が曲を鮮やかに彩る。7曲目の〈Bone〉はアルバムでは変わった曲で幻想的な世界を見せてくれて好きだ。

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Sixth (1973) ☆☆☆

Sixth 【Live】
1.Fanfare(ファンファーレ)
2.All White(オール・ホワイト)
3.Between(ビトゥイーン)
4.Riff(リフ)
5.37 1/2(37 2/1)
6.Gesolreut(ゲゾルロイト)
7.E.P.V.(E.P.V.)
8.Lefty(レフティ)
9.Stumble(スタンブル)
10.5 From 13 (For Phil Seaman With Love & Thanks)(5フロム13)
11.Riff II(リフ2)
【Studio】
12.The Soft Weed Factor(ソフト・ウィード・ファクター)
13.Stanley Stamps Gibbon Album(スタンレー・スタンプス・ギボン・アルバム(フォーB.O.))
14.Chloe And The Pirates(クロー・アンド・パイレーツ)
15.1983

Hugh Hopper (Bass Guitar)
Karl Jenkins (Oboe, Baritone and Soprano Saxophones, Electric Piano and Grand Piano, Celeste)
John Marshall (Drums and Percussion)
Mike Ratledge (Organ, Electric Piano and Grand Piano, Celeste)
 アナログ盤では2枚組で1枚目がライヴ・ヴァージョンで2枚目がスタジオ録音となっている。《Third》以降、フリー・ジャズ的要素を強めていたディーンが脱退し、加入したカール・ジェンキンスがキーボードとオーボエなどを担当している。
 1曲目の〈Fanfare〉は短い作品で、そのまま2曲目の《Fifth》収録されている〉All White〉へ続く。4曲目の〈Riff〉はベース、エレピ、ドラムが単調なリズムをバランスよく演奏を繰り返す。5曲目の〈37 1/2〉ではオーボエのパワフルな音色が空間に広がる。7曲目の〈E.P.V.〉でもオーボエの透き通るようなサウンドが素晴らしい。8曲目の〈Lefty〉はフリー・ジャズ的要素が強い作品。9曲目の〈Stumble〉はピアノとオルガンによる印象的なメロディーを奏でるナンバー。10曲目の〈5 From 13〉はドラム・ソロ。そしてラストの激しい曲の〈Riff II〉へと終える。
 12曲目の〈The Soft Weed Factor〉からスタジオ録音で、同じフレーズを繰り返す単調なナンバー。13曲目の〈Stanley Stamps Gibbon Album〉はパワフルなメロディが続き、フィナーレでは一転してオーボエの音色がしんみりと響く。その余韻が残るなか14曲目の〈Chloe And The Pirates〉へ静かに変化する。終盤には逆回転テープを使用し、それをバックにしたサックスの音色が印象的な作品。15曲目の〈1983〉は実験的なサウンドのナンバー。

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Seventh (1974) ☆☆☆

Seventh 1.Nettle Bed(ネトル・ベッド)
2.Carol Ann(キャロル・アン)
3.Day's Eye(デイズ・アイ)
4.Bone Fire(ボーン・ファイアー)
5.Tarabos(タラボス)
6.D.I.S.(ディー・アイ・エス)
7.Snodland(スノッド・ランド)
8.Penny Hitch(ペニー・ヒッチ)
9.Block(ブロック)
10.Down The Road(ダウン・ザ・ロード)
11.The German Lesson(ジャーマン・レッスン)
12.The French Lesson(フレンチ・レッスン)

Mike Ratledge (Organ, Synthesizer, Electric Piano)
Karl Jenkins (Oboe, Soprano Sax, Electric Piano)
John Marshall (Drums)
Roy Babbington (Bass)
 ほとんどの曲が3〜4分と言う構成。メドレー形式になっており聴きやすいアルバム。全体的にフュージョン・ジャズ風に仕上がっているが、実験的な部分、前衛ジャズ的要素も備わった傑作。
 1曲目の〈Nettle Bed〉はパワフルでリズミカルなナンバー。3曲目の〈Day's Eye〉はサックスが印象的。4曲目の〈Bone Fire〉は30秒程で、5曲目の〈Tarabos〉はベースを中心に単調な作品。6曲目の〈D.I.S.〉は金属音が重なり合う実験的ナンバー。7曲目の〈Snodland〉は幻想的な作品で、そのまま8曲目の〈Penny Hitch〉へ。ゆっくりとしたテンポに乗せてサックスの音色が曲を鮮やかに彩る。テンポが次第に早くなりベースとドラム中心の9曲目の〈Block〉へと続く。10曲目の〈Down The Road〉、11曲目の〈The German Lesson〉、12曲目の〈The French Lesson〉は続いた作品で、落ち着いたテンポに乗せた様々な音が交差し、シンセだけの実験的な世界へと移行していく。

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Alive & Well:Recorded In Paris(1978) ☆☆☆

Alive & Well:Recorded In Paris 1.White Kite(白い凧)
2.Eos(EOS)
3.Odds Bullets and Blades, Pt.1(弾丸と刃 パート1)
4.Odds Bullets and Blades, Pt.2(弾丸と刃パート2)
5.Song of the Sunbird(ソングズ・オブ・ザ・サンバード)
6.Puffin(バフィン)
7.Huffin(ハフィン)
8.Number Three(ナンバー・スリー)
9.The Nodder(ザ・ノッダー)
10.Surrounding Silence(迫りくる静寂)
11.Soft Space(ソフト・スーベス)

John Marshall (Drums, Percussion)
Karl Jenkins (Piano, Electric keyboards, Synthesizer)
John Etheridge (Acoustic & Electric guitar)
Rick Sanders (Violin)
Steve Cook (Bass)
 77年7月6〜9日の4日間にわたるフランスのTheatre Le Palaceでのライヴ盤。テクニック的にもバランス的にも抜群のセンスの良さをもっている。編成では管楽器に代わってヴァイオリンが参加しているのが特徴。
 1曲目の〈White Kite〉から7曲目の〈Huffin〉まではメドレー形式で一気に聴くことができ大変に好きな楽曲だ。8曲目の〈Number Three〉はエサリッジのギターソロ。10曲目の〈Surrounding Silence〉サンダースのヴァイオリン・ソロ。11曲目の〈Soft Space〉はシンセがパワフルにビートを刻みエネルギッシュな作品。

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Jet Propelled Photographs (1989) ☆

Jet Propelled Photographs 1.That's How Much I Need You Now
2.Save Yourself
3.I Should've Known
4.Jet-Propelled Photograph (Shooting At The Moon)
5.When I Don't Want You
6.Memories
7.You Don't Remember
8.She's Gone
9.I'd Rather Be With You

Robert Wyatt (Drums, Vocals)
Daevid Allen (Guitar)
Kevin Ayers (Bass, Vocals)
Mike Ratledge (Piano, Organ)
  オリジナル・メンバーによる本当のファースト・アルバム。サイケ風の楽曲が中心で、後のジャズ・プログレ的要素は感じられない。この作品はジャケット違いで何回も再発されている。1972年に《Face And Place Vol. 7》として発売されている。

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【SoftWorks(ソフト・ワークス)】
Abracadabra(2003) ☆☆


Abracadabra 1.Seven Formerly(セヴン・フォーマリィ)
2.First Trane(ファースト・トレーン)
3.Elsewhere(エルスホエア)
4.K Licks(K リックス)
5.Baker's Treat(ベイカーズ・トリート)
6.Willie's Knee(ウィリーズ・ニー)
7.Abracadabra(アブラカダブラ)
8.Madame Vintage(マダム・ヴィンテージ)

Hugh Hopper (Bass)
Elton Dean (Sax)
Allan Holdsworth (Guitars)
John Marshall (Drums)
 ソフト・マシーンの音楽性とは異なる作品。ソフト・ワークスにはディーンとホッパーが脱退後にホールズワースとマーシャルが参加。一度も共演したことがないため、新しいジャズ・ロック・サウンドが生まれている。私にとっては少々屈託ではある。
 1曲目の〈Seven Formerly〉は《Third》を思わせる現代音楽的なイントロから入る。サックスとギターとのモダンな仕上がりの作品。2曲目の〈First Trane〉はサックスが印象的なナンバー。4曲目の〈K Licks〉は落ち着いたフリー・ジャズ風の楽曲。5曲の〉Baker's Treat〉はスローテンポのナンバー。7曲目のタイトル曲〈Abracadabra〉はゆったりとしながらも変則的なテンポの作品。

▲UP

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