Jethro Tull
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 ジャスロ・タルはイギリスのロック・グループ。中心メンバーであるイアン・アンダーソンは1937年8月10日のスコットランドに生まれる。少年時代はイングランドの北西部ブラックプールに住む。マディ・ウォーターズやハウリン・ウルフといったブルース・ミュージシャンに興味を持つ。友人のジョン・エヴァン(Ds)とジェフリー・ハモンド=ハモンド(B)と〔ザ・ブレイズ〕を結成する。やがて、バリーモア・バーロウ(Ds)が加わり、エヴァンはピアノを担当。更にマイケル・スティーヴァンス(G)も加え、近郊の街リヴァプールのキャヴァーン・クラブなどにも出演するようになる。

 1965年になるとジャズやソウル的な要素を取り入れ7人編成に拡大し活動を続ける。機材運搬用の車を提供してくれたエヴァンの母親に感謝の意を込め、バンド名を〔ジョン・エヴァンズ・スマッシュ〕と改める。ここでハモンドが進学のため脱退し、代わってグレン・コーニック(B)が加わる。

 1967年になるとブルース・ロックに湧くロンドンへ進出。しかし、アンダーソンとコーンニック以外は戻ってしまう。大学時代からの友人のクリス・ライトとその友人のテリー・エリスをマネージャーに、新メンバーとしてミック・エイブラハムズ(G,Vo)とクライヴ・バンガー(Ds)を加え活動を開始。当初は週ごとにバンド名を変え、新バンドとしてクラブで演奏を続けていた。こうした中、プロジューサーのデレク・ローレンスの下で録音を行い、EMIとMGMに音源を送る。これに興味を示したMGMが2曲をシングルとしてリリースする。そんな折り、エリス・ライト・エージェンシーの経理スタッフだったデイヴ・ロブソンが、丁度読んでいた本をヒントにバンド名に〔Jethro Tull(ジャスロ・タル)〕を提案し決定される。「ジャスロ・タル」は18世紀に実在した農学者の名。

 1968年3月にシングル〈Sunshine Day / Aeroplane〉をリリースするも不調に終わる。当初はアンダーソンがジャスロ・タルと勘違いされたり、このシングルにも「Jethro Toe」と間違いの印刷をされていた。同年6月からマーキー・クラブで定期的に活動できるようになり、ハイド・パークでのフリーコンサートでは〔ピンク・フロイド〕のサポートも務める。その時、エイブラハムをギター・ヒーローとして売り出そうしてアンダーソンのギターを辞めさせたことをきっかけに、アンダーソンは、ジャズのローランド・カークをヒントにフルートを吹くようになった。これが彼らの独自スタイルの始まりとなる。

 8月にサンベリー・ジャズ&ブルース・フェスティバルに出演し大絶賛を受ける。特にイアンのフルートを吹きながら乱舞する姿が脚光を浴びた。その頃にはデビュー・アルバムの録音に入っていた。ライヴの評判を聞いたアイランド・レコードは彼らと契約を結ぶ。同年10月にデビュー・アルバム《This Was(日曜日の印象)》を発表する。全英10位とヒット、翌年は米位62位と健闘する。ところが直後の11月にはアンダーソンとの音楽的対立でエイブラハムが脱退。その後に元ナイスのデイヴィー・オリスト(G)が一時的に加わるが、正式オーディションで元ゲッセマネのマーティン・バレ(G)が加入する。
 1969年に入るとアメリカへ渡る。ニュー・ポート・ジャズ・フェスティバルへ出演し成功を収める。7月にセカンドアルバム《Stand Up》をリリースし、ロック・フォーク・ジャズを融合させた独自スタイルへと進化していく。全英1位、全米20位を記録する。〈Sweet Dream〉と〈The Witch's Promise〉のシングル・ヒットも出す。1970年4月に《Benefit(ベネフィット)》を発表。キーボーディストのジョン・エヴァンが参加し、音楽性がプログレへと傾倒していく分岐点の作品となる。リリース後にエヴァンは正式メンバーとなる。

 1971年3月に初期の傑作《Aqualung(アクアラング)》をリリース。全英第4位、全米第7位を記録し、世界中でもヒット。人気を不動のものとする。レコーディング中にグレン・コーニックが脱退し、ジェフリー・ハモンド=ハモンド(B)が新たに加わる。更にオリジナル・メンバーであったクライヴ・バンカーが脱退し、バンドはアンダーソン色が強くなる。その後、バリモア・バーロウ(Ds)を迎え、72年3月に彼らの代表作《Thick As A Blick(ジェラルドの汚れなき世界)》をリリース。全米1位に輝く。両面1曲という大胆なコンセプトは大きな話題となり、1972年のベストセラーアルバムとなった。この年には初来日を果たし、《Thick As A Brick》を80分にわたって演奏して聴衆を圧倒し大絶賛を得た。同年6月には、未収シングルや初出ライヴをまとめたコンビネーション盤《Living In The Past(リビング・イン・ザ・パースト)》もリリース(全英8位、全米3位)し、前期の黄金時代に入る。73年の《Passion Play(パッション・プレイ)》も全米1位を飾る。難解との批評を寄せる向きもあるが、最高傑作と掲げるファンも多い。 

 1974年、映画化は中止されたが、アンダーソンが書き下ろした《Warchild(ウォー・チャイルド)》がリリースされた。75年には《Minstel In The Gallery(天井桟敷の吟遊詩人)》を発表するが、ベースのジェフリーが脱退。代わってジョン・グラスコック(B)が加入。76年には架空のロック・スターを主人公にしたトータル・アルバム《Too Old To Rock'n Roll:Too Young To Die(ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイト若すぎる)》を発表する。

 1977年の《Song From The Wood(神秘の森〜ピブロック組曲)》から、78年の《Heavy Horses(逞しい馬)》、79年の《Stormwatch(ストーム・ウォッチ〜北海油田の謎)》と続く作品は「ブリティッシュ・トラッド3部作」として中期の傑作として名高い。

 1979年11月、ジョン・グラスコックが血液の感染症を起因として心臓手術で亡くなる。新しくデイヴ・ペグを迎え出発するが、1980年4月のハマースミスでのコンサートを最後に分裂する。これは「Big Split」と呼ばれる事件で、アンダーソンがバーロウ、エヴァン、パーマーを解雇したと報じられたが、実際は新バンド結成などのために脱退したのだった。

 その後はアンダーソンのプロジェクト色強いバンドとなる。1980年にはエディ・ジョブソン(元UK)をゲストに迎えた作品《A》を発表。当初は彼のソロ・アルバムとしてスタートしたものだった。この頃からエレトリックなニュー・ウェイヴ路線へ転換。これがオールドファン離れを招くことになる。82年に《The Broadsword And The Beast(ザ・ブロードスウォード・アンド・ザ・ビースト)》、84年に《Under Wraps(アンダー・ラップス)(1984)》を発表。このアルバムは特にアメリカで受け入れられず、また、ツアー中にイアン・アンダーソンが喉をかなり痛めたため、遂にバンドは活動休止状態となる。 

 1987年に《Crest Of A Knave(クレスト・オブ・ア・ネイヴ)》をリリース。前作のニューウェイブ路線から中期の音楽性に回帰した。全英19位、全米32位と上昇し、88年度グラミー賞から新設されたベストハードロック/ヘヴィメタル部門を受賞し話題にもなった。88年に《Rock Island(ロック・アイランド)》をリリース。91年に《Catfish Rising(キャトフィッシュ・ライジング)》を発表する。

 1995年の《Roots To Branches(ルーツ・トゥ・ブランチズ)》はフルート中心主義とトラッドを融合させた秀作として評価されたが、バンドを長く支えてきたデイヴ・ペグが脱退してしまう。代わってバンドはジョナサン・ノイス(B)を迎える。

 1999年にリリースされた《Dot Com(ドット・コム)》は1984年以来初めて全曲同一メンバーでレコーディングされた。2002年には、オリジナルメンバーの一時的な再結成され、ライヴ&コンピレーションCD/DVD《Living With The Past》をリリース。2003年に《The Jethro Tull Christmas Album》を発表。2005年には4度目の来日公演が行われた。

Aqualung Living In The Past Thick As A Blick Passion Play Warchild Minstel In The Gallery Too Old To Rock'n Roll:Too Young To Die M.U〜The Best Of Jethro Tull Song From The Wood Repeat The Best Of Jethro Tull Vol.2 Heavy Horses Live-Bursting

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