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エニグマはドイツを本拠に活動するベテランのプロジューサーであるマイケル・クレトゥ(Michael Cretu)と元アラベスクのサンドラ・アン・ロウアー、フランク・ピーターソン、トーマス・シュワルツ、マイケル・ウェア、デヴィッド・フェアースタインらのハンブルグを中心に活躍するミュージシャン集団。
マイケル・クレトゥは1957年5月、ルーマニアのブカレストに生まれる。パリを経由して、ハンブルグ、フランクフルトでクラッシクを学び、コンサート・ピアニストを目指していたが、1978年からスタジオ・ミュージシャン、アンジャーの道に入る。すぐに当時の西ドイツで頭角表し注目されるようになる。1985年のサントラ《マリア・マグダレーナ》のヒット以降、プロジューサーとして特に注目されるようになった。1985年のドイツ・ヒューバート・カーの《エンジェル07》、1987年のマイク・オールドフィールドの《ザ・タイム・ハズ・カム》などを手掛ける。どれもコンチネンタル・ヨーロッパに根ざした音楽性をアピールされている。
1990年12月、〔エニグマ〕としてアルバムに先駆けてシングル〈Sadeness PartT(サッドネス)〉をリリース。本国ドイツを皮切りにイギリスを含む全ヨーロッパのヒット・チャートを賑わした。更に翌年にはアメリカに上陸し、全米5位に上昇。南米やオーストラリア、アジア各国にも広がった。続くシングルとして〈Mea Culpa(ミア・カルパ)〉もヒット。その勢いにのってデビュー・アルバム《MCMXC a.D. (サッドネス 永遠の謎)》も大ヒットとなった。この時点で〔エニグマ〕の正体が告知されず、謎に包まれていた。
1994年に《The CROSS Of Changes(エニグマ2〜ザ・クロス・オブ・チェンジス)》がリリースされ、そのライナー・ノーツにマイケル・クレトゥらによる音楽プロジェクトであることが記載される。1996年に《Le Roi Est Mort, Vive Le Roi!(エニグマIII)》、2000年に《The Screen Behind The Mirror(ザ・スクリーン・ビハインド・ザ・ミラー)》、2001年に《L.S.D. - Love Sensuality Devotion The Greatest hits(エニグマ・グレイテスト・ヒッツ)》、2003年に《Voyageur(ボヤジュール)》、2006年に《A Posterior(ア・ポウステリオーリ)》がリリースされる。 |
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