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<本文から> 人間の一生は、生涯学習だといわれる。生涯学習というのは、学問だけを勉強するのではなく、人間を勉強するということだろう。そして、
「人間に、完全ということはあり得ない」
ということをしっかり心の中に置いて、少しでも自分を高めようとする努力の逆続が生涯学習だ。そのためには、本を読んで知識を得ることもそうだが、それ以上に広く人間と交流して、自分よりす
ぐれた人たちから何かを学びとる態度が必要だ。そうなると、生涯学習というのは、
○ すぐれた人から学ぶ
○ いい友達と語りあう
○ いい後難に学ばせる
ということになるのではなかろうか。したがって、そのためには世の中から、学べる人・語れる人・学ばせる人を発見しつつづけるということになる。西郷隆盛の前半生は、この生涯学習の中での「学ぶ・語る」で貫かれていた。そして、後半は完全に「学ばせる」立場に立った。かれ自身が、後輩に学ばせようとしたわけではなく、後輩の方が、「西郷さん、西郷さん」と西郷をしたって、か心から学ばうと必死になったのである。この立場の違いが、前半は西郷を勝たせ、後半は負けさせてしまった大きな原因だ。
このことは、やはり人間にとって大切なのは、
「自分は、何のためにこの世に生まれたのか?」あるいは「自分は、何のためにこの件の中で生きでいるのか?」
という目的が必要だということを示す。そしてそのために 「自分は何をすべきか」ということをきちんとふまえているかいないかによって、その人の一生が豊かになったり、あるいは貧しくなったりする。
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