函館戦争 明治二年(1869)五月十八日 五稜郭開城

 明治元年(1868)十二月、蝦夷地の箱館を本拠として、旧幕府軍による新政権が樹立された。
 総裁    榎本武揚
 副総裁   松平太郎
 海軍奉行  荒井郁之助
 陸軍奉行  大鳥圭介
 陸軍奉行並 土方歳三
 箱館奉行  永井尚志
 箱館奉行並 中島三郎助
 松前奉行  人見勝太郎
 江差奉行  松岡四郎次郎
 開拓奉行  沢太郎左衛門
 会計奉行 榎本対馬 川村録四郎
 総裁の榎本武揚のみは、必ずしも戦争を望んではいなかったが、新政府に提出した独立嘆願書はあっさりと拒絶された。そのため、全軍をあげて戦う以外に道はなくなっていた。
 明治二年(1869)三月、雪解けを待って新政府軍は北上を開始した。彼らは四月九日に江良に上陸すると、五稜郭に向けて三方向から進軍した。圧倒的な兵力を誇る新政府軍は、怒涛の進撃を続け、旧幕府軍を撃ち破った。五月十一日、新政府軍の箱館総攻撃が行われ、土方が銃弾に倒れ、十二日には伊庭、十六日には中島も戦死。十八日に五稜郭は降伏開城した。これで戊辰戦争は終結したのである。

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