Electric Light Orchestra | |||||||||||
|
HISTORY | ||
|
||
Electric Light Orchestra(エレクトリック・ライト・オーケストラ)は、1965年に結成された〔The Move(ムーヴ)〕のメンバー、ジェフ・リン(Vo,G)、ロイ・ウッド(Vo, Cello)、ベブ・ベヴァン(Ds)を中心に1972年にイギリスで結成。3人は〔The Move〕で3枚のアルバムを発表した後に前後するように、〔ELO〕を始動させる。ビル・ハント(Key)、Steve Woolam (violin)を加え、1972年8月にデビューアルバム《No Answer》を発表する。Steve Woolamが抜けたが、更にウィルフ・ギブソン(vln)、リチャード・ダンディ(B)、ヒュー・マクドウェル(Cello)、アンディ・グレイグ(Cello)が参加する。当時は「世界で最小にして最高のオーケストラ」として評された。ところが、間もなくして中心人物だったロイ・ウッドが脱退し、ジェフ・リンが運営を行うようになる。 1973年に2ndアルバム《Electric Light Orchestra II》をリリースし、カバー・ヒット「ロール・オーバー・ベートーベン」のスマッシュ・ヒットで知られるようになる。初期の作品には多分に実験的要素も多く、ロックとクラシック、更にはニュー・ジャズ的要素を融合させたスタイルを見せる。プログレと呼んでもいいだろう。その後、メンバーチェンジを行い、新たに、マイケル・デ・カーキー(B)、マイク・エドワーズ(Cello)、ミック・カミンスキー(Vln)を迎えて73年の暮れに《On the Third Day(第三世界の曙)》を発表する。 そして1974年にリリースした《Eldorado(エルドラド)》での全米TOP20入りを最初にシングル・ヒットの数が増えていく。翌75年に《Face the Music(フェイス・ザ・ミュージック)》、更に76年《A New World Record(オーロラの救世主)》、そして77年に傑作《Out of the Blue(アウト・オブ・ザ・ブルー)》をリリースする。メンバーもマイケル・デ・カーキーはケリー・グロウカット(B)、マイク・エドワーズはメルヴィン・ゲール(Cello)に交替する。79年の《Discovery(ディスカバリー)》では初の全英1位を獲得。アメリカでも5位に入り、とにかく出すシングルは全てチャートに送りこむ。スタジアム級のツアーも次々に成功に導き絶頂期を迎える。 その大成功と前後して音楽的転機が訪れ、キーボード群の技術革新はジェフ・リンをのめりこませる。プログレ的な手法が減退し、ストリングスを控え、ポップ化が進んでいく。《Discovery(ディスカバリー)》は分岐点的な作品で、キーボード、ギター、アンサンブルのきらびやかな装飾を施したサウンドへと進化していく。その方向性は80年に発表されたオリビア・ニュートン・ジョンとのコラボ作品《Xandadu(ザダドゥ)》にも取り入れられる。そして81年の《Time(タイム〜時へのパスポート)》で見事に昇華される。 その後〔ELO〕は、しばらく休眠状態に入る。レコード契約のもつれが直接の原因であるが、音楽的にも商業的にも変化が訪れることになる。次第にジョフ・リン独自色が強まり、83年に発表された《Secret Messages(シークレット・メッセージ)》は、当に彼のプロジェクト的な仕上がりとなる。86年の《Balance of Power(バランス・オブ・パワー)》では大きな成果もなく、メンバーも次々と抜け、ベヴとリチャードの名前が見られるだけになった。このアルバムを最後に〔ELO〕は活動を休止。ジェフ・リンはプロジュース業に目覚めジョージ・ハリスンやブライアン・ウィルソンなどとかかわり、遂に〔トラベリング・ウィルベリーズ〕を結成。〔ELO〕と決別することになる。 1989年にベブ・ベヴァンを中心にジェフ・リン抜きで〔E.L.O.PartU〕なるプロジェクトを行を立ち上げる。メンバーは、ベヴ・ヘヴァン(Ds)、ピート・ヘイコッコ(G,B,Vo)、エリック・トライヤー(Key,Vo)、ニール・ロックウッド(Vo)、ミック・カミンスキ(Vln)、ヒュー・マクドウェル(Cello)、ケリー・グロウカット(B,Vo)、ルイス・クラーク(Strings)。90年春に《Electric Light Orchestra Part Two(銀河の探索者)》、94年に《Moment of Truth(モーメント・オブ・トゥルース)》を発表したが、さほど話題にもならずに自然消滅する。 2001年ジェフ・リンがソロ・プロジェクト的なスタンスで〔ELO〕を復活させ《Zoom(ズーム)》を発表した。 |
||
|
||
|