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花の豆知識
ザ ク ロ
●ざくろ科 落葉高木
●学名 Punica granatum
●原産地はイラン、アフガニスタン。ここから西方はシリア、エジプト、ギリシャ、ローマへ。東方はインド、中国、韓国、そして終点の日本へと伝わった。日本への渡来年月は明らかではないが、万葉集にザクロの歌がないので、平安時代に入ってからだろう。
●西アジア、中国、米国に分布。日本には古くから伝わり、中国地方や四国、九州などの暖地に分布している。温暖な気候を好む落葉小高木。果実は生用、樹皮は駆虫剤となる。
●幹は平滑、屈曲する。分枝多く開張性。花は6月頃、枝の先端に数個つく。花弁は赤色でがくは筒状で先端6裂。果実は球形、頂部にがくを残す。種子は淡紅色で、外種子は透きとおっており、多汁、酸味がある。
●中国では、ザクロは西域を代表する樹として大切にされ、特に結婚式にはザクロの実を贈る習わしがあり、めでたい絵や詩文にも登場している。
●古代インドの神話に、人間の幼児をつかまえてその肉を食べる鬼女神・ハリティーに釈尊が赤いザクロの実を投げて説教、人肉の代わりににザクロの実を食べさせ改心させた話がでてくる。ザクロの甘酸っぱい味や赤い血にような果汁が人肉に似ているともいう。
●日本のザクロの実は小さくて食べる人も少なくなっているが、地中海のあたりのザクロは信じられないほど大きく、おいしい。
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