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花の豆知識
サザンカ
●つばき科 常緑小高木
●学名 Camellia sasanqua
●四国西南部から本州南部、九州各地および種子島などに自生。栽培品か自生品かが不祥な地域は広い。植栽分布はさらに広く、北海道南部から本州各地に及ぶ。
●幹は灰褐色で樹高は3〜13mの楕円形か不整形樹冠となる。花は白色でまれに淡桃色か弁端にわずかに淡桃色のぼかしが混じる。花期は10月〜12月で、さく果は球形で紅褐色をして、周辺に毛が多い。種子は黒く3〜5粒で、翌年9月に熟する。
●サザンカは11月の花。漢名では「山茶花」と書いているが本名ではなく、むしろ「茶梅」と書くのが正しいようで、「山茶」の方は椿のことをいう。
●もとは沖縄や九州、四国にだけ自生していて、鑑賞用として江戸や京都に広がり、知れ渡ったのは江戸時代の初めごろ。最初はヒメツバキと呼び、ツバキと混同し実からとれる油もツバキ油として売っていた。また、サザンカは、木は材質がしっかりしているので、細工物によく用いられた。
●ツバキとサザンカの違いの一つに落花の風情があげられる。ツバキの花は花びらが散らずに咲いたまま落ちる。これを武士は”首が落ちる”といってきらった。サザンカの花は枝いっぱいに花を咲かせるが、咲いたら次々といさぎよくパラパラ花びらを散らしてしまう。
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