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花の豆知識
ボ ケ
●ばら科 落葉高木
●学名 Chaenomeles lagenaria
●原産地は中国。栽培分布は広く、世界各地で栽培され、日本でも北海道から九州までの温暖地に適する。また、鑑賞用として庭園樹や公園樹として植栽されている。
●果実は10月に採果し、薬用となり、ボケ酒ともなる。園芸品種も多く、早春に咲き、花色は豊富。幹は多く高さ2mあまりに寝ぎわから株状となり、短枝はどげ状となる。花は前年枝と旧年枝の休眠芽がときに花芽となり開花し、径2〜6cm。5弁花を基本とし、八重咲も多い。
●ボケは漢字で「木瓜」と書く。頭がボケているという意味ではなく、花の後にナシの実のような果実がなり、この実が固くて食べられないので木の瓜(うり)と呼び、モッケとかモケと読むうちにボケと名付けられた。
 本ポケと草ポケがあり、いずれも中国から観賞用の盆栽として江戸時代の享保年間(1716〜1740)に渡来したという。春咲く花の中でも美しく、紅花をヒポケ、白花をシロポケ、紅白をサラサボケといって珍重されてはいる。
●実の方もサラサボケはなんとか食べられるが、小さくてまずいので、同じバラ科のアンズやカリンの方がまし。
●ボケと花のようだと言われても怒ってはいけない。平凡こそ尊いもの。かの文豪・夏目漱石もポケの花を「ポケは花の中で愚にして悟り、頑固でしかも拙を守る。余も来世に生まれ変わるときはこのポケになりたい」と小鋭(草枕)に書いている。
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