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<本文から>
一行が梁山泊へ帰る途中、黄門山というところにさしかかると、四、五百人の子分を率いた四人の好漢が、仲間に加わった。
彼らは晃蓋、李達、花栄たちが宋江、戴宗を助けるために、江州、無為軍であばれまわった噂を聞き、梁山泊へ向おうと望んだのである。
四人の頭領の第一は欧鵬である。もとは大江(揚子江)の警備にあたる軍卒であったが、上官に反抗し盗賊となって、摩雲金翅という渾名を持つようになった。
第二は蒋敬である。科挙の試験に落第して賊徒になった。武勇にもすぐれているが、算数に秀で咋榊算子という異名を得た。
第三は馬麟である。もとは博徒で、笛が巧みで薙刀の名人である。鉄笛仙と呼はれ、百人と斬りあっても負けたことがない。
第四は陶宗旺。九尾亀と渾名のついた、百姓あがりの豪傑である。
一行は無事に金沙灘を渡り、山寨に戻ってきた。
山寨では香が焚かれ、祝いの酒が汲みかわされた。好漢たちが全員衆義庁に到着すると、晃蓋が宋江にすすめた。
「第一の席について下さい」
「なにをおっしゃるのですか。この宋江はあんたがたに助けられたのだ。どうして山寨のあるじになれよう。私より十歳年上のあんたが第一席につくべきだ」
晃蓋はすすめられ、首領の座についた。
宋江は第二、呉学究が第三、公孫勝が第四の席につく。 |
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